スポーツクラブのDBS認定は何から始める?申請の準備から審査完了まで全手順を解説

スポーツクラブ 要件
ユキマサくん

純さん、うちのスポーツクラブも日本版DBS(こども性暴力防止法)の認定を取った方がいいって聞いたんだけど、何から始めればいいの?

純さん

まず最初にやることは、GビズIDプライムの取得です。
取得に数週間かかることがあるので、他の準備と並行して一番先に動き始めてください。

ユキマサくん

GビズID?それって何?
認定申請の書類とかは関係ないの?

純さん

GビズIDは、こども家庭庁のシステムにログインするために必要なIDです。
これがないと申請そのものができないので、書類の準備より先に動く必要があります。
この記事ではスポーツクラブのDBS認定申請の流れを順番に解説しますね。

こども性暴力防止法(日本版DBS)が2025年12月に施行され、スポーツクラブも制度への対応が求められるようになります。

ただ、スポーツクラブは制度の義務対象ではなく、国の「認定」を任意で受ける対象です。

認定を受けるかどうかは、経営判断になります。

とはいえ、認定を取ったクラブと取っていないクラブでは、保護者の目にどう映るかが変わってきます。

制度が普及するにつれて、認定の有無がスクール選びの基準になっていく可能性は十分にあります。

この記事では、スポーツクラブがDBS認定を取得するために必要な5つの要件と、申請から審査完了までの全手順を行政書士の視点からわかりやすく解説します。

なお、個人事業主コーチへの対応と契約書の整備については、別記事で詳しく解説しています。この記事では申請の全体像に絞って説明します。

この記事でわかること
  • スポーツクラブが「義務対象」ではなく「認定対象」であることの意味
  • 認定対象になるための4つの業種要件
  • 認定申請に必要な5つの要件の内容
  • 準備で迷いやすい3つのポイント
  • 申請にかかる費用の目安
  • 審査から認定証交付までの流れ
  • 申請書類チェックリスト(スポーツクラブ版)
目次

スポーツクラブはDBS義務対象?それとも認定対象?

日本版DBS(こども性暴力防止法)の対象事業者は、大きく2種類に分かれます。

ひとつは、法律で性暴力防止の取組が義務づけられている「学校設置者等」。もうひとつは、国の認定を任意で受ける「民間教育保育等事業者」です。

スポーツクラブは後者、つまり認定対象(任意)にあたります。

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区分主な対象取組の位置づけ
義務対象(学校設置者等)幼稚園・小中学校・高校・認定こども園・認可保育所・児童福祉施設など犯罪事実確認・規程整備などが法律で義務づけられる
認定対象(民間教育保育等事業者)スポーツクラブ・学習塾・スイミングスクール・ダンス教室・認可外保育施設など国の「認定」を任意で申請する。認定を受けた場合のみ制度が適用される

スポーツクラブが「民間教育事業」として認定対象になるための4要件

スポーツクラブが認定を申請するためには、まず「民間教育事業」としての要件を満たしている必要があります。

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要件内容
① 修業期間要件6か月以上の期間中に、同じこどもが2回以上参加できること
② 対面要件こどもと対面で指導を行うこと
③ 場所要件こどもの自宅以外(グラウンド・体育館・スタジオ等)で指導を行うことがあること
④ 人数要件こどもに指導を行う者が3人以上であること

コーチが2名以下の小規模なクラブは、④の人数要件を満たさないため、現時点では認定対象になりません。個人事業主コーチを含む人数でカウントできるかどうかは、実態に応じた確認が必要です。

認定を取ることで得られる3つのメリット

ユキマサくん

義務じゃないなら、わざわざ取らなくてもいいんじゃないの?

純さん

認定を取ることで保護者への見え方が大きく変わりますよ。同じエリアに認定クラブと未認定クラブが並んでいたとき、保護者がどちらを選ぶかは明らかですよね。

① 認定事業者マーク(こまもろうマーク)が使えるようになる

認定を受けると、認定事業者マーク(通称:こまもろうマーク)を広告・ウェブサイト・名刺・看板・求人票などに表示できます。このマークは法律で保護されており、認定を受けていない事業者が使うことは禁止されています。罰則も定められています。

マークがあることで、保護者が「性暴力防止に取り組んでいるクラブだ」とひと目でわかるようになります。

② こども家庭庁のウェブサイトで公表される

認定を受けた事業者は、こども家庭庁のウェブサイトに名称・所在地・事業概要が掲載されます。保護者がクラブを選ぶときに「認定を受けているかどうか」を調べる習慣が広まれば、強力な集客ツールになります。

③ 採用・求人での信頼性が上がる

求人票にも認定事業者マークを使えるため、「きちんとした安全管理をしている職場」として求職者にアピールできます。コーチ・インストラクターの採用に苦労しているクラブにとって、採用面での差別化にもつながります。

認定を取らなかった場合の市場での立ち位置

認定を取らなくても、現時点では罰則はありません。ただし、制度が普及するにつれて状況は変わってきます。

こども性暴力防止法には、「施行後3年を目途に対象事業者の範囲を検討する」という規定があります。将来的には、現在は任意の認定対象であるスポーツクラブが義務対象に組み込まれる可能性もゼロではありません。

認定クラブと未認定クラブが市場に混在するなかで、保護者の関心が高まれば、認定の有無がクラブ選びの基準になっていく可能性は十分にあります。早めに動いておくことが、長期的なクラブの信頼づくりにつながります。

ユキマサくん

なるほど。
義務じゃないけど、取っておいた方が保護者への信頼につながるんだね。じゃあ、具体的に何を準備すればいいの?

純さん

申請には5つの要件があります。次の章で順番に解説しますね。

認定申請に必要な5つの要件

スポーツクラブがDBS認定を取得するためには、法律(こども性暴力防止法第20条)が定める次の5つの要件をすべて満たす必要があります。

ユキマサくん

5つもあるの?難しそう…

純さん

ひとつずつ見ていくと、それほど複雑ではありませんよ。順番に確認していきましょう。

要件① GビズIDプライムの取得

認定申請は、こども家庭庁のシステムをとおしてオンラインで行います。このシステムへのログインに必要なのが、GビズID(プライム)です。

GビズIDには「エントリー」と「プライム」の2種類がありますが、こども性暴力防止法の申請に使えるのはプライムのみです。エントリーでは申請できないため注意が必要です。

GビズIDプライムの取得には、法人印鑑証明書の提出など書類のやりとりが必要で、発行まで数週間かかることがあります。認定申請を急いでいる場合は、最初に着手すべき作業です。

要件② こども家庭庁のシステムへの登録と犯罪事実確認の実施体制

GビズIDプライムを取得したあと、こども家庭庁のシステムにアカウントを登録します。このシステムをとおして、認定取得後はコーチ・スタッフの性犯罪歴を確認する手続き(犯罪事実確認)を行います。

認定を受けるためには、犯罪事実確認を適切に実施するための体制が整っていることが求められます。具体的には以下の準備が必要です。

  • 犯罪事実確認の責任者を選任する
  • 確認の対象となる従事者の範囲を決める(直接雇用だけでなく、業務委託・派遣・ボランティアも含む)
  • 確認結果に応じた防止措置の手順を定めておく

犯罪事実確認は、内定が出て業務への従事が決まった段階から申請できます。内定前には申請できません。

要件③ 児童対象性暴力等対処規程の作成と周知

児童対象性暴力等対処規程とは、性暴力を未然に防ぎ、万が一疑いが生じたときに迅速に対応するための手順を定めた規程です。認定申請の際に、こども家庭庁へ提出する必要があります。

こども家庭庁がひな型(別紙1)を公開しているので、ゼロから作る必要はありません。ただし、ひな型をそのままコピーするだけでは不十分で、クラブの実態に合わせて内容を調整することが求められます。

スポーツクラブの場合、身体接触を伴う指導場面や更衣室・合宿など、ひな型には記載がないスポーツ特有のリスク場面を追記する必要があります。スポーツクラブ向けの対処規程の修正ポイントについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

規程を作成したあと、従事者だけでなく保護者やこどもにも内容を周知することが求められます。作って終わりではなく、「周知したこと」まで求められます。

要件④ 情報管理規程の作成

犯歴情報(犯罪事実確認書の内容)は、極めて機微な個人情報です。この情報が外部に漏れた場合、法律上の罰則もあります。情報管理規程は、犯歴情報をどのように管理するかのルールを定めるものです。

こども家庭庁がひな型(別紙8・9・10)を公開しています。ひな型は3種類あり、クラブの規模や運用スタイルに応じて選びます。

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ひな型特徴向いているクラブの規模感
ひな型①(別紙8)責任者1名・記録保存なし代表者1人で管理を完結できる小規模クラブ
ひな型②(別紙9)複数担当者・記録保存なし事務担当者が別にいる・複数拠点のクラブ
ひな型③(別紙10)複数担当者・記録保存あり管理体制を強化したい・記録保存が必要と判断した場合

どのひな型を選ぶかによって、権限設定の複雑さや記録の手間が変わってきます。次の章で選び方のポイントを詳しく解説します。

要件⑤ 従事者への研修の実施

認定を受けるためには、こどもに接する従事者(コーチ・スタッフ)に対して研修を実施していることが求められます。研修の内容は主に以下の2つです。

  • 性暴力防止に関する研修(不適切な行為の範囲、こどもへの接し方など)
  • 情報管理に関する研修(犯歴情報の取り扱い、漏えい防止など)

こども家庭庁が研修教材を公開する予定ですので、それを活用して実施することができます。

「研修を計画した」だけでは足りません。実際に実施した記録を残しておくことが重要です。研修の日時・参加者・内容を記録として保管しておきましょう。

5つの要件まとめ

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要件やることスポーツクラブならではの注意点
①GビズIDプライムを取得してシステムにログインできる状態にするエントリーでは使えない。取得に時間がかかるため早めに着手
②犯罪事実確認の体制責任者の選任と確認対象者の範囲を決める個人事業主コーチも対象に含める必要がある
③対処規程ひな型をもとに自クラブ用に作成し、提出・周知する身体接触・更衣室・合宿など、スポーツ特有のリスク場面を追記する
④情報管理規程ひな型①〜③から規模に合ったものを選んで作成する複数拠点・複数コーチがいる場合はひな型②が適切なことが多い
⑤研修の実施従事者に性暴力防止・情報管理の研修を実施し記録を残す「計画したが実施していない」状態では要件を満たさない

スポーツクラブが準備で迷いやすい3つのポイント

ユキマサくん

5つの要件はわかったけど、実際に準備を進めると迷う場面が出てきそうだよね。

純さん

そうなんです。スポーツクラブの場合、特に迷いやすいポイントが3つあります。ひとつずつ整理していきましょう。

ポイント① 個人事業主コーチも犯罪事実確認の対象になる

ユキマサくん

うちのクラブはコーチが全員業務委託なんだけど、そういう先生もDBSの対象になるの?

純さん

なります。
雇用形態や契約の種類に関わらず、こどもに直接接する業務を行う人はすべて犯罪事実確認の対象です。

こども性暴力防止法では、雇用形態・契約形態・従事期間を問わず、こどもに接する業務を行う人はすべて犯罪事実確認の対象となります。次のようなコーチもすべて対象です。

  • 業務委託契約を結んでいる個人事業主コーチ
  • 複数のクラブに掛け持ち登録しているコーチ
  • 派遣会社から派遣されているコーチ
  • パート・アルバイトのコーチ・スタッフ

「社員じゃないから対象外」という考え方は誤りです。確認対象の範囲を正しく把握しないと、認定の要件を満たせなくなります。

ただし、業務委託コーチは雇用契約ではないため、就業規則だけでは犯罪事実確認への協力を義務付けることができません。業務委託契約書に協力義務条項・確認拒否時の契約解除条項を明記しておくことが不可欠です。

個人事業主コーチへの確認手続きの進め方や、業務委託契約書に追記すべき条項の内容については、こちらの記事で詳しく解説しています。

ポイント② 情報管理規程のひな型はどれを選べばいいの?

こども家庭庁が公開している情報管理規程のひな型は3種類あります。選ぶ基準は主に2つです。

  • 犯歴情報(犯罪事実確認書)を閲覧・管理する人が何人か?
  • こども家庭庁のシステムに取扱記録として情報を保存するかどうか?
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ひな型閲覧・管理する人数システム外への記録保存スポーツクラブでの目安
ひな型①(別紙8)責任者1名のみなし代表者1人で完全に完結できる小規模クラブ
ひな型②(別紙9)責任者+担当者(複数)なし事務担当者が別にいる・複数拠点のクラブ(最もよく選ばれる
ひな型③(別紙10)責任者+担当者(複数)あり(取扱記録を残す)管理体制を強化したい・記録保存が必要と判断した場合

スポーツクラブは複数のコーチが複数の拠点で活動するケースが多いため、ひな型①(責任者1名のみ)では実態に合わないことがほとんどです。「代表者だけが管理する」という運用が実際にできるかどうかを先に確認してから、ひな型を選ぶようにしましょう。

迷う場合は、将来的に担当者が増える可能性を考えてひな型②を選んでおくのが無難です。ひな型①は責任者1名だけに閲覧権限を完全に絞る場合のみ使います。

ポイント③ GビズIDはエントリーではなくプライムが必要

GビズIDには「エントリー」と「プライム」の2種類があります。両方とも無料で取得できますが、こども家庭庁のシステムにログインできるのはプライムのみです。

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GビズIDエントリーGビズIDプライム
本人確認方法メールアドレスのみ法人印鑑証明書+書類郵送
取得にかかる時間即日〜数日数日〜数週間
こども家庭庁システムへのログイン❌ 不可✅ 可能
費用無料無料

「申請しようとしたらエントリーしか持っていなかった」という事態を避けるため、GビズIDプライムの取得は認定申請の準備の中で最初に着手すべき作業です。規程の作成と並行して早めに進めましょう。

ユキマサくん

この3つのポイント、どれも「後から気づいたら困る」やつだね。

純さん

そうなんです。特にGビズIDは時間がかかるので、早めに取得しておきましょう。

申請にかかる費用

ユキマサくん

認定申請って、お金はどのくらいかかるの?

純さん

法律で定められた手数料が3万円かかります。
それ以外に、規程の作成や申請書類の準備をどう進めるかによって費用感が変わってきますよ。

法定手数料は3万円(1事業につき)

認定申請にはこども家庭庁への手数料として3万円がかかります。審査後に支払いが発生する仕組みで、申請時点での前払いではありません。

この手数料は1事業の認定ごとに発生します。同じ法人でも複数の事業(例えばサッカー教室と水泳教室を別事業として認定申請する場合)は、それぞれに手数料がかかります。

手数料は更新制ではないため、一度支払えば以降の費用は発生しません。

自力申請と行政書士への依頼、何が違うの?

手数料以外にかかる費用は、申請の準備をどのように進めるかによって変わります。

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自力申請行政書士への依頼
法定手数料3万円3万円(同じ)
規程の作成ひな型をもとに自社で作成(無料)事業実態に合わせた作成を代行(別途費用)
申請書類の準備自社で準備(時間・手間がかかる)書類チェック・作成支援を代行
審査中の照会対応自社で対応(内容によっては難しい)行政書士がサポート
向いているケース制度の理解が深まっている・時間に余裕がある準備の時間が取れない・確実に一発で通したい

対処規程と情報管理規程はひな型があるため「自分で作れる」と思われがちですが、スポーツクラブの場合は業務委託コーチへの対応や複数拠点の責任者設定など、ひな型からの修正箇所が学習塾より多くなります。作成に自信がない場合は専門家への相談をおすすめします。

ユキマサくん

なるほどね。
手数料3万円は共通で、あとは自分でやるか専門家に頼むかで費用感が変わるんだね。

純さん

そうですね。
次の章では、申請してから認定証が交付されるまでの流れを解説します。

審査から認定証交付まで

ユキマサくん

申請してからどのくらいで認定が取れるの?

純さん

申請から認定まで約1〜2か月かかる見込みです。
審査中に書類の照会が来ることもあるので、提出後も油断せずに対応できる体制を整えておきましょう。

申請から認定証交付までの流れ

認定申請はこども家庭庁のシステムをとおしてオンラインで行います。申請後の流れは次のとおりです。

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ステップ内容対応主体
① 申請こども家庭庁のシステム上でオンライン申請。GビズIDプライムでログインして書類を提出する事業者
② 審査・照会申請内容をこども家庭庁が審査。不備や確認事項があれば照会が届くこども家庭庁→事業者
③ 審査結果の通知審査が完了するとシステム上で結果が通知されるこども家庭庁
④ 手数料の支払い審査後に手数料3万円を支払う事業者
⑤ 認定情報の公表こども家庭庁のウェブサイトに認定事業者として掲載されるこども家庭庁
⑥ 認定事業者マークの表示開始認定事業者マーク(こまもろうマーク)を広告・ウェブサイト・求人票などに使用できる事業者

審査中に照会が来た場合の対応

申請内容に不備や確認が必要な箇所があると、こども家庭庁から照会が届きます。照会への対応が遅れると審査期間が延びるため、申請後も定期的にシステムを確認する習慣をつけておきましょう。

照会が届きやすい主なケースは次のとおりです。

  • 対処規程の内容がひな型のままで、クラブの実態に合わせた修正がされていない
  • 業務委託コーチへの犯罪事実確認の対応が規程に明記されていない
  • 情報管理規程のひな型の選択が実態と合っていない(責任者が1名なのにひな型②を使っているなど)
  • 研修の実施記録が準備できていない

照会が来ても慌てる必要はありません。
指摘された箇所を修正して再提出すれば審査は続きます。ただし、対応に時間がかかると認定が遅れるため、提出前の書類チェックをしっかり行うことが一番の近道です。

認定証交付後にすぐやること

認定証が交付されたら、次の2つをすぐに進めてください。

① 現職者の犯罪事実確認を1年以内に完了させる

認定時点ですでに業務に従事しているコーチ・スタッフ(認定時現職者)については、認定から1年以内に犯罪事実確認を完了させなければなりません。認定を受けてすぐに全員分の確認手続きを進める必要があります。

犯罪事実確認には本人の同意と協力(戸籍情報の提出など)が必要で、1人あたり2週間〜1か月程度かかります。コーチの人数が多いクラブは、工程表を作って計画的に進める必要があります。

現職者の確認が完了したら、その旨をこども家庭庁に届け出る義務があります。届け出が完了すると、こども家庭庁のウェブサイトで「現職者の確認完了」として公表されます。

② 認定事業者マーク(こまもろうマーク)の表示を開始する

認定を受けたら、認定事業者マーク(こまもろうマーク)をウェブサイト・チラシ・看板・求人票などに表示できます。認定を取得した効果を最大化するために、早めに表示を開始しましょう。

このマークは法律で保護されており、認定を受けていない事業者が使うことは禁止されています。認定を取得したクラブだけが使える、保護者への信頼の証です。

ユキマサくん

認定が取れても、すぐに現職者の確認を進めないといけないんだね。
やることが続くな。

純さん

そうなんです。
認定取得はゴールではなくスタートです。次の章で申請書類のチェックリストをまとめますので、準備の抜け漏れを確認しておきましょう。

申請書類チェックリスト(スポーツクラブ版)

ユキマサくん

申請するとき、何を用意すればいいの?
書類の準備漏れがないか不安で。

純さん

申請前・申請時・申請後の3段階で確認していきましょう。
特に申請前の準備が不十分だと、手続きが止まってしまいますよ。

申請から認定まで約1〜2か月かかります。

書類の準備漏れや確認不足があると、その分さらに時間がかかってしまいます。以下のチェックリストで、抜け漏れなく準備を進めてください。

【申請前】準備チェック

  • GビズIDプライムを取得している(エントリーではなくプライムが必要
  • コーチ・インストラクターが3名以上在籍している(業務委託・パート含む)
  • 指導の修業期間が6か月以上である
  • 犯罪事実確認の対象となる従事者の範囲を確定している(個人事業主コーチ・派遣・アルバイト含む)
  • 就業規則に不適切な行為の禁止・懲戒事由を追加している(直接雇用スタッフ向け)
  • 採用募集要項・誓約書に特定性犯罪前科がないことの確認を明記している
  • 業務委託契約書にDBS対応条項を盛り込んでいる(確認協力義務・拒否時の契約解除条項・研修受講義務など)
  • 従事者に制度の概要と犯罪事実確認の対象になる旨を周知している

【申請書類】提出物チェック

申請時にこども家庭庁のシステムへ提出・登録が必要な書類は次のとおりです。

  • 事業内容を説明する資料(クラブの概要・指導形態・対象年齢・コーチ数・拠点数など)
  • 認定基準に適合していることを証する資料(研修の実施記録、相談窓口の設置状況など)
  • 児童対象性暴力等対処規程(ひな型をスポーツクラブの実態に合わせて修正したもの)
  • 情報管理規程(ひな型①〜③のいずれかをベースに作成したもの)
  • 犯罪事実確認を適切に実施する旨の誓約書
  • その他内閣府令で定める書類(詳細はこども家庭庁が公表するマニュアルで確認)

対処規程はスポーツクラブの実態に合わせた修正が必要です。身体接触・更衣室・合宿・送迎など、スポーツ固有のリスク場面への記載がないまま提出すると、審査で照会が来る可能性が高くなります。

【申請後】対応チェック

申請後も、次の対応が必要になります。認定を受けてからの動きも確認しておきましょう。

  • こども家庭庁からの確認・照会への対応(内容に不備がある場合は修正依頼が来る)
  • 手数料3万円の支払い(審査後に支払いが発生する。手数料は1事業の認定ごと)
  • 認定後1年以内に現職者の犯罪事実確認を完了させる(コーチ人数が多い場合は工程表を作成)
  • 現職者の確認完了をこども家庭庁に届け出る
  • 認定事業者マーク(こまもろうマーク)の表示・活用を開始する
  • 定期報告(年次報告)のスケジュールを把握しておく

手数料は更新制ではないため、一度支払えば以降の費用は発生しません。ただし、複数の事業を別々に認定申請する場合は、事業ごとに手数料がかかります。

ユキマサくん

チェックリストがあると整理しやすいね。
でも規程の作成とか、申請書類の準備ってやっぱり大変そう。

純さん

特に対処規程はスポーツクラブ独自の修正が必要なので手間がかかりますね。

まとめ

ユキマサくん

スポーツクラブのDBS認定って準備することが多いんだね。どこから手をつければいいの?

純さん

まずはGビズIDプライムの取得から始めましょう。取得に時間がかかるので、規程の作成や業務委託契約書の見直しと並行して早めに動き出すことが大切です。

スポーツクラブがDBS認定を取得するためには、5つの要件をすべて満たす必要があります。

また、個人事業主コーチへの対応や対処規程のスポーツクラブ向け修正など、学習塾や学童保育など他の事業者にはない特有の論点もあります。

この記事の重要ポイント

  • スポーツクラブは義務対象ではなく任意の認定対象。ただし認定しない事業者は市場で不利になる可能性がある
  • 認定対象になるにはコーチ3名以上など4つの業種要件を満たすことが前提
  • 申請に必要な要件はGビズIDプライム・こども家庭庁システム登録・対処規程・情報管理規程・研修の5つ
  • 個人事業主コーチも雇用形態を問わず犯罪事実確認の対象。業務委託契約書への協力義務条項の追記が不可欠
  • 対処規程はひな型をそのまま使わず、身体接触・更衣室・合宿・送迎などスポーツ固有のリスク場面を追記する必要がある
  • 情報管理規程は複数拠点・複数コーチの構造が多いスポーツクラブではひな型②が適切なことが多い
  • 認定取得後も現職者の1年以内の確認完了・定期報告・5年ごとの再確認が続く
ユキマサくん

オッケーわかったよ。
でも正直、自分だけで全部やるのはちょっと自信がないな。

純さん

そのような場合は、ぜひ当サポートセンターにご相談ください。
申請の準備から認定取得後の維持管理まで、一貫してサポートします。

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