ユキマサくん純さん、外国人講師・インストラクターの犯罪事実確認って、日本人より時間がかかるって聞いたんだけど、なんで?



日本人は戸籍で本人確認をするのに対して、外国人は住民票などを使います。照合する情報の種類が違うため、確認に時間がかかるんです。



最長2か月か…。来月から授業に入ってもらおうと思ってたのに、間に合わないじゃないか。



外国人講師の採用は、スケジュールを前倒しにしないと確認が間に合わなくなります。この記事で、採用スケジュールの組み方を順番に解説しますね。
日本版DBS(こども性暴力防止法)では、こどもに接する業務に就く前に犯罪事実確認を完了させることが原則です。外国人講師・インストラクターも例外ではありません。
ところが、外国人の犯罪事実確認は日本人と比べて確認に時間がかかります。最長で2か月程度かかることもあり、採用のスケジュールを誤ると確認が間に合わないというトラブルが起きやすくなります。
英会話教室やダンス教室、スポーツクラブなど、外国人講師・インストラクターを起用している事業者にとって、採用スケジュールの組み方は制度対応の中でも特に注意が必要なポイントです。
この記事では、外国人講師の犯罪事実確認に時間がかかる理由と、従事開始日から逆算した採用スケジュールの立て方を、行政書士の視点からわかりやすく解説します。
- 外国人講師の犯罪事実確認に時間がかかる理由
- 日本人と外国人の確認期間の違い
- 従事開始日から逆算した採用スケジュールの組み方
- 確認が間に合わないときに使える「いとま特例」の内容と注意点
- 採用前に整えておくべき書類と契約書の準備
外国人講師・インストラクターの犯罪事実確認に時間がかかる理由
犯罪事実確認は、こども家庭庁が法務省のデータベースをもとに、申請された人物の性犯罪歴を照会する仕組みです。この照会には、申請された人物が「本人である」と特定するための情報が必要です。
日本人と外国人では、本人特定に使う情報の種類が異なります。この違いが、確認にかかる時間の差につながっています。


日本人は戸籍、外国人は住民票で本人特定をします
犯罪事実確認の手続きでは、申請された人物を法務省のデータベース上の記録と照合するために、次の情報が使われます。
| 本人特定に使われる情報 | 提出する書類 | |
|---|---|---|
| 日本国籍の講師 | 氏名・生年月日・本籍 | 戸籍の抄本・戸籍証明書など |
| 外国籍の講師 | 氏名・生年月日・国籍等 | 住民票の写しなど |
外国人の場合、氏名の表記(アルファベット・カタカナ・漢字など)や国籍・在留資格の情報を正確に照合する必要があります。また、過去に氏名や国籍が変更されている場合は、変更前のすべての情報も確認の対象になります。
このように、照合する情報の複雑さが、日本人より時間がかかる主な理由です。
確認にかかる期間の目安
| 確認にかかる期間の目安 | |
|---|---|
| 日本国籍の講師 | 2週間〜1か月程度 |
| 外国籍の講師 | 1か月〜2か月程度 |
この期間はあくまで目安です。申請の混雑状況や書類の不備によっては、さらに時間がかかる場合もあります。余裕を持ったスケジュールを組むことが大切です。
犯罪事実確認は内定後でないと申請できません
もうひとつ重要なポイントがあります。犯罪事実確認は、内定が出て業務への従事が決まった後でなければ申請できません。内定前の段階で先に申請しておくことはできないため、選考が長引くとその分スケジュールが後ろにずれていきます。
従事開始日から逆算した採用スケジュールの立て方



じゃあ、いつから動き始めればいいの?具体的に教えてほしいんだけど。



従事開始日から逆算して、最低でも3か月前には採用募集を始めることをおすすめします。
外国人の確認に2か月かかると仮定すると、内定を出すのが従事開始の2か月前になりますから、選考期間を含めると3か月前からの動き出しが現実的です。
外国人講師の採用スケジュール(目安)
たとえば「4月1日から授業に入ってもらいたい」という場合、次のようなスケジュールが目安になります。
| 時期の目安 | やること |
|---|---|
| 従事開始の3か月前(例:1月上旬) | 採用募集を開始する・応募者の選考を進める |
| 従事開始の2か月前(例:2月上旬) | 内定を出す・犯罪事実確認の申請をすぐに行う |
| 従事開始の1か月前〜直前(例:3月) | 確認書の交付を待つ・入職前の準備(研修・規程の周知など)を進める |
| 従事開始日(例:4月1日) | 確認書の交付を確認してから業務に就かせる |
内定を出してから犯罪事実確認の申請をするまでの間に時間が空くと、その分だけ確認完了が遅れます。内定と同時に申請手続きに入れるよう、事前に手順を整えておきましょう。
日本人講師と外国人講師の採用スケジュール比較
同じ従事開始日を設定した場合、日本人講師と外国人講師では動き出しの時期が変わってきます。
| 日本国籍の講師 | 外国籍の講師 | |
|---|---|---|
| 確認にかかる期間 | 2週間〜1か月程度 | 1〜2か月程度 |
| 内定を出すべき時期 | 従事開始の1か月前を目安 | 従事開始の2か月前を目安 |
| 募集開始の目安 | 従事開始の2か月前 | 従事開始の3か月前 |
外国人講師の採用は、日本人講師より約1か月早く動き始める必要があります。年度の切り替わりや教室の繁忙期に合わせた採用計画を立てる場合は、この差を必ず織り込んでおきましょう。
複数の外国人講師を同時採用する場合の注意点
複数の外国人講師を同時に採用する場合、申請が集中することで確認書の交付が遅れる可能性があります。
また、一人ひとり確認書の交付タイミングが異なることもあります。「全員の確認が揃わないと授業を開始できない」という状況を避けるために、採用時期や従事開始日をずらすなどの工夫が有効です。
確認が間に合わないときに使える「いとま特例」とは



急な欠員が出たとき、どうしても確認が間に合わないこともあるよね。そういうときはどうすればいいの?



そういった場合に限り、「いとま特例」という例外措置が認められています。ただし、使える条件と、適用中に守らなければならないルールがありますので、しっかり確認しておきましょう。
こども性暴力防止法では、犯罪事実確認は従事開始前に完了させることが原則です。ただし、やむを得ない事情がある場合に限り、例外的に従事開始後に確認を完了させる「いとま特例」が認められています。
いとま特例が適用される条件と期限
| 特例の内容 | 適用される主なケース |
|---|---|
| 従事開始から3か月以内に確認を完了させる | 急な欠員・人事異動など |
| 従事開始から6か月以内に確認を完了させる | 合併・新設・国による確認の遅れなど |
「スケジュールの組み方が甘かった」という理由はいとま特例の対象になりません。あくまで急な欠員など、事前に予測できなかったやむを得ない事情がある場合のみに限られます。
いとま特例の適用中に守らなければならないこと
いとま特例が適用されている間も、こどもの安全を守るための措置をとることが義務づけられています。
- 犯罪事実確認が完了するまで、その講師をこどもと1対1にさせない
- 他の従事者が同席するなど、目が届く環境でのみ業務に従事させる
特例を使う場合でも、確認が完了するまでの間は運営上の制約が生まれます。授業の組み方や人員配置に影響が出ることも考えられるため、特例に頼らずに済むスケジュールを組むことが理想です。
外国人講師の急な欠員はとくに注意が必要です
外国人講師は、帰国・ビザの更新・契約終了などによる急な欠員が生じやすい傾向があります。いとま特例はあくまで例外措置ですが、外国人講師が在籍している教室では、こうした事態に備えておくことが重要です。
具体的には、次のような対策が有効です。
- 次の採用候補者をあらかじめリストアップしておく
- 欠員が生じた場合の業務カバー体制を整えておく
- 契約終了の時期を把握し、更新・交代のスケジュールを早めに動かす
採用前に整えておくべき書類と契約書の準備



スケジュールの組み方はわかったよ。
他に事前に準備しておくことってある?



採用前に整えておくべき書類が3つあります。
誓約書・採用募集要項・業務委託契約書(業務委託契約の場合)です。これらを先に整えておくと、内定を出してからの手続きがスムーズに進みます。
① 採用募集要項・求人票への記載
採用募集の段階から、犯罪事実確認への協力が採用条件であることを明示しておきましょう。応募者が事前に理解した上で応募してくれるため、後のトラブルを防ぐことができます。
募集要項・求人票に盛り込んでおくべき主な内容は次のとおりです。
- 採用条件として「特定性犯罪の前科がないこと」を明示する
- 採用にあたってこども性暴力防止法に基づく犯罪事実確認を実施することを記載する
② 誓約書の準備
内定を出す際に、外国人講師にも誓約書を提出してもらいましょう。誓約書に盛り込んでおくべき主な内容は次のとおりです。
- 特定性犯罪の前科がないことの表明・保証
- 犯罪事実確認の手続きに協力する義務
- 虚偽の申告が判明した場合の内定取消し・契約解除への同意
③ 業務委託契約書へのDBS対応条項の追加
外国人講師を業務委託で起用している場合、就業規則の適用外となります。そのため、業務委託契約書の中に必要な事項を明記しておくことが不可欠です。
業務委託契約書に盛り込んでおくべき主な条項は次のとおりです。
- こども性暴力防止法に基づく犯罪事実確認への協力義務
- 特定性犯罪前科がないことの表明・保証
- 前科が判明した場合の契約解除条項
- 確認手続きへの協力を拒否した場合の契約解除条項
- 児童対象性暴力等対処規程の内容を遵守する義務
既存の業務委託契約書にこれらの条項が入っていない場合は、認定申請前に改訂が必要です。特に「確認手続きへの協力拒否を解除事由とする」条項がないと、拒否された場合に対応が困難になります。


日本語が苦手な外国人講師への対応
外国人講師の中には、日本語での書類対応が難しい方もいます。誓約書や契約書、犯罪事実確認の手続きについては、本人が理解できる言語で丁寧に説明することが重要です。
手続きの趣旨と内容を正確に伝えることが、スムーズな確認完了につながります。書類の準備や説明に不安がある場合は、専門家(行政書士など)に相談するとスムーズです。
まとめ



外国人講師の採用って、思ってたより早く動き始めないといけないんだね。スケジュールを全部見直さないといけないな。



そうですね。
特に年度の切り替わり時期に合わせて採用を考えている場合は、3か月前からの動き出しを基準にしてみてください。契約書や誓約書の整備も、採用活動と並行して早めに進めておくと安心です。
外国人講師・インストラクターの犯罪事実確認と採用スケジュールについて、この記事でお伝えしたことを振り返ります。
この記事の重要ポイント
- 外国人講師の犯罪事実確認は1〜2か月程度かかる。日本人(2週間〜1か月)より時間がかかる
- 時間がかかる理由は、本人特定に使う情報の種類が異なるため(日本人は戸籍、外国人は住民票など)
- 犯罪事実確認は内定後でないと申請できないため、選考も早めに進めることが必要
- 採用スケジュールは従事開始の3か月前から動き始めるのが目安
- やむを得ない場合に限りいとま特例(従事開始後3〜6か月以内に確認完了)が使えるが、適用中はこどもと1対1にさせない等の措置が必要
- 採用前に募集要項・誓約書・業務委託契約書のDBS対応を整えておくことが不可欠



スケジュールの組み方と契約書の整備、両方やらないといけないんだね。自分一人でやるのはちょっと不安だな。



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