ユキマサくん純さん、うちの保育園って日本版DBS(こども性暴力防止法)の対応、何かしなきゃいけないんだよね?
でも正直、何から手をつければいいのか全然わからなくて…



ユキマサくん、その悩み、今まさに多くの園長先生や理事長先生から聞いています。
認可保育所や認定こども園は「義務対象」なので、対応は必須なんです。
でも、順番通りにやれば必ず対応できますよ。



順番があるんですね!
それを教えてもらえると助かるな。



はい、この記事では5つのステップに分けて、やるべきことを順番に解説していきます。
チェックリストもつけましたので、ぜひ手元に置いて活用してください。
2026年12月25日、こども性暴力防止法(日本版DBS)がいよいよ施行されます。
認可保育所・認定こども園は「義務対象」に指定されており、小規模な園であっても例外はありません。施行日までに対応が完了していないと、法令違反になる可能性があります。
「何から始めればいいかわからない」「うちの園に何が求められているのか整理できていない」という方のために、この記事では認可保育所・認定こども園が取り組むべきことを5つのステップで、順番にわかりやすく解説します。
- 認可保育所・認定こども園がなぜ「義務対象」なのか
- 義務対象事業者に課される3つの法的義務の内容
- 確認が必要な「従事者」の範囲(派遣・ボランティアは?)
- 施行前にやること・施行後にやることの違い
- GビズID取得から研修実施まで5ステップの具体的な手順
- 施行前・施行後の対応チェックリスト
第1章 認可保育所・認定こども園はなぜ「義務対象」なのか



そもそも、なんで認可保育所って「義務対象」なの?
学習塾とかスポーツクラブは「任意」って聞いたけど、何が違うの?



いい質問ですね。
一言でいうと「法律で強制されているかどうか」の違いです。
認可保育所や認定こども園は、児童福祉法や社会福祉法などの法律にもとづいて運営されている施設なので、こども性暴力防止法でも「義務対象」に指定されているんです。
義務対象と認定対象の違い
こども性暴力防止法では、事業者を大きく「義務対象(学校設置者等)」と「認定対象(民間教育保育等事業者)」の2種類に分けています。
| 区分 | 主な対象施設・事業 | 法律上の扱い |
|---|---|---|
| 義務対象 (学校設置者等) | 認可保育所、認定こども園、幼稚園、小中高校、放課後等デイサービス、児童養護施設 など | 法律で措置の実施が強制される |
| 認定対象 (民間教育保育等事業者) | 学習塾、スポーツクラブ、英語教室、ダンス教室、認可外保育施設、民間学童 など | 国の「認定」を受けた事業者のみが対象(任意) |
認可保育所・認定こども園は「義務対象」。小規模な園であっても、対応しないという選択肢はありません。
義務対象事業者に課される3つの法的義務
義務対象の事業者には、法律上3つの義務が課されます。
① 犯罪事実確認義務
こどもに接する業務に従事させる前に、その人の性犯罪歴を国(こども家庭庁)に確認しなければなりません。
新規採用者はもちろん、現職の職員についても施行から3年以内に確認する必要があります。また、一度確認した職員も5年ごとに再確認が必要です。
② 安全確保措置(対処規程整備)義務
性暴力を未然に防ぎ、疑いが生じた際に適切に対応するための「児童対象性暴力等対処規程」を作成し、職員に周知しなければなりません。
こども家庭庁のひな型をそのまま使うことも可能ですが、自園の実態に合わせた内容にカスタマイズすることが推奨されています。
③ 情報管理措置義務
犯罪事実確認で得た情報(性犯罪歴に関する情報)は、極めて機微な個人情報です。漏えいしないよう、厳格な管理体制を整えるための「情報管理規程」を作成しなければなりません。
情報を漏えいした場合は、1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金という刑事罰が科される可能性があります。
義務違反の場合はどうなる?
義務に違反した場合は、段階的な行政処分が行われます。
| 段階 | 内容 |
|---|---|
| 第1段階 | こども家庭庁から勧告(是正するよう指導される) |
| 第2段階 | 勧告に従わない場合は施設名等が公表される |
| 第3段階 | 帳簿の不備や虚偽報告等には50万円以下の罰金 |



施設名が公表されるのはかなりまずいね…
保護者からの信頼を一気に失いそう。



そうなんですよ。
罰則よりも「公表」による信頼失墜の方が、経営上は深刻なダメージになりかねません。
だからこそ、早めに対応を進めることが大切なんです。
確認が必要な「従事者」の範囲
「うちはパートや派遣は関係ない」と思っていると、大きな落とし穴にはまります。確認が必要な従事者の範囲は、雇用形態にかかわらず、支配性・継続性・閉鎖性の3要件を満たす人すべてが対象です。
| 雇用・契約形態 | 対象の有無 | 備考 |
|---|---|---|
| 正規職員 | ✅ 対象 | 保育士・看護師・調理員なども含む |
| パート・アルバイト | ✅ 対象 | 雇用形態は問わない |
| 派遣社員 | ✅ 対象 | 受入事業者が確認義務を負う |
| 業務委託(個人) | ✅ 対象 | 契約書への条項追記が必要 |
| 実習生 | ✅ 対象 | 3要件を満たす場合 |
| ボランティア | ✅ 対象 | 定期的に児童と1対1になる場合 |
| 1日限りのゲスト講師 | ❌ 対象外 | 継続性がないため |
業務委託者(個人)については、戸籍謄本等の提出に協力してもらうための条項を、契約書にあらかじめ盛り込んでおく必要があります。施行前に契約書の見直しを行いましょう。



ボランティアまで対象になるのはびっくりした。
年1回のイベントスタッフも対象なの?



年1回のような単発のボランティアは「継続性がない」として対象外になります。
ただし、月2回以上など定期的に関わるボランティアは対象になりますよ。
判断に迷う場合は、専門家に相談することをおすすめします。
第2章 施行前にやるべき5つのフェーズ(全体像)



義務があることはわかった!
で、実際に何から手をつければいいの?



全部を一気にやろうとすると混乱してしまいます。
大きく5つのSTEPに分けて、順番に進めていくのが一番スムーズですよ。
まず全体像をつかんでから、各STEPの詳細を見ていきましょう。
5つのSTEP 全体スケジュール
認可保育所・認定こども園が取り組むべき対応を、5つのSTEPに整理しました。
| STEP | 内容 | 目安時期 | 施行前/後 |
|---|---|---|---|
| STEP 1 | GビズIDの取得・システム登録 | 今すぐ〜2026年4月末まで | 施行前 |
| STEP 2 | 犯罪事実確認の申請フロー整備(新規採用者) | 施行後・随時 | 施行後 |
| STEP 3 | 現職者の期限管理(分散申請) | 施行後3年以内(〜2029年12月) | 施行後 |
| STEP 4 | 規程整備(対処規程・情報管理規程) | 施行日までに完成 | 施行前 |
| STEP 5 | 職員研修の実施と記録 | 研修教材の公表後、速やかに | 施行後 |
STEP1のGビズID取得は2026年4月末までが目安です。審査に2〜3週間かかるため、今すぐ動き出す必要があります。あくまでも目安ですが、制度開始前まで余裕をもって取得するようにしましょう。
「施行前」と「施行後」でやることが違う理由



日本版DBS(こども性暴力防止法)の施行前にできることと、施行後にしかできないことがあるんだね。
どう違うの?



犯罪事実確認のシステムは、施行日の2026年12月25日に本格稼働するので、実際の確認申請は施行後にしかできないんです。
一方、GビズIDの取得や規程の整備は今すぐ始められます。
「今できることから先に進める」という考え方が大切ですよ。
施行前と施行後では、取り組む内容が明確に分かれています。混乱しないよう、それぞれ整理しておきましょう。
- GビズIDプライムの取得(4月末まで)
- 対象となる従事者の範囲を確定する
- 児童対象性暴力等対処規程の作成
- 情報管理規程の作成
- 就業規則の見直し(懲戒事由の追加など)
- 採用募集要項・誓約書の見直し
- 現職者への制度周知
- 業務委託契約書への必要条項の追記
- 新規採用者の犯罪事実確認申請(随時)
- 現職者の分散申請スケジュールを組む(3年以内)
- 職員研修の実施・記録の保管
- 相談窓口の設置・保護者への周知
- 年次報告の準備・提出



全体像がわかってきたぞ!
じゃあまずはGビズIDから取りかかればいいんだね。



その通りです。
GビズIDは申請から発行まで2〜3週間かかりますし、その後のシステム登録にも時間がかかります。
次の章で、GビズIDの取得手順を詳しく解説しますね。
第3章 STEP1|GビズIDの取得とシステム登録



GビズIDって何?
聞いたことはあるけど、よくわからないんだよね。



GビズIDは、デジタル庁が発行する「法人・個人事業主向けの公的な認証ID」です。
日本版DBSの手続きに使う専用システム(こまもろうシステム)にログインするために必要なんです。
まずこれを取得しないと、何も始まりません。
GビズIDとは何か
GビズIDは、デジタル庁が発行する公的認証IDで、行政手続きのオンライン申請などに広く使われています。
日本版DBSでは、犯罪事実確認の申請や事業者情報の登録を行う専用システム「こまもろうシステム」を使います。このシステムへのログインに、GビズIDが必要です。
GビズIDがなければ、国のシステムにアクセスすることができません。義務対象事業者はまず最初にGビズIDを取得してください。
GビズIDの3種類と使えるもの
GビズIDには3種類ありますが、事業者(学校設置者等)が自分で取得しなければならないのは「プライム」だけです。
| 種類 | 取得方法 | こまもろうシステムでの利用 |
|---|---|---|
| プライム | 印鑑証明書を添付して郵送申請 | ✅ 事業者が必ず取得する(必須) |
| メンバー | プライム取得者がシステム上で追加登録 | ✅ 担当者として追加可能(プライムがないと登録できない) |
| エントリー | スマートフォンで簡単に取得 | ❌ 利用不可 |
保育所や認定こども園が取得すべきなのは「GビズIDプライム」です。メンバーはプライムを取得した後に担当者を追加する形で使うもので、事業者自身がメンバーだけを取得しても手続きを進めることはできません。
GビズIDプライムの取得手順
取得の流れは次の通りです。審査に2〜3週間かかるため、早めに着手しましょう。
| ステップ | 内容 |
|---|---|
| ① 申請書のダウンロード | GビズIDのウェブサイト(gbiz-id.go.jp)から申請書をダウンロードして印刷する |
| ② 印鑑証明書の取得 | 法人の場合は「法人の印鑑証明書」、個人事業主の場合は「印鑑登録証明書」を市区町村で取得する(発行から3か月以内のものが必要) |
| ③ 申請書に記入・押印 | 申請書に必要事項を記入し、登録印鑑で押印する |
| ④ 郵送申請 | 申請書と印鑑証明書をGビズID運営センターに郵送する |
| ⑤ 審査・ID発行 | デジタル庁が審査を行い(約2〜3週間)、GビズIDプライムが発行される |



代表者じゃない人でも申請できるの?



申請書には代表者の情報と登録印鑑での押印が必要なので、基本的には代表者(理事長・園長など)の関与が必要です。
ただし、実際の書類作成や郵送の手続きは担当者が行うことができますよ。
「プライム」を代表者名義で取得した後、担当の事務員さんを「メンバー」として追加登録すれば、日常の業務は担当者が進められます。
取得後のシステム登録の流れ
GビズIDを取得したら、次はこまもろうシステムへの事業者情報の登録に進みます。全体の流れは次の通りです。
| 時期 | 対応内容 | 誰が行うか |
|---|---|---|
| 〜2026年4月末 | GビズIDプライムの申請・取得 | 各事業者(学校設置者等) |
| 2026年4〜6月 | 事業者情報を所轄庁に登録 | 施設・事業所が登録 |
| 2026年5〜7月 | 所轄庁が内容を確認・こども家庭庁に提出 | 所轄庁 |
| 2026年11〜12月上旬 | 権限設定の準備(誰がシステムを操作するか決める) | 各事業者 |
| 2026年12月中旬 | システム暫定稼働・権限設定 | 各事業者 |
| 2026年12月25日 | システム本格稼働・犯罪事実確認の申請が開始 | 各事業者 |
取得時の注意点
印鑑証明書は発行から3か月以内のものが必要です。先に取得してしまうと期限切れになる場合があるので、申請書の準備と合わせて取得するようにしましょう。
審査には2〜3週間かかります。2026年4月末の期限に間に合わせるため、遅くとも4月上旬には郵送できるよう、今すぐ準備を始めましょう。



GBIZ-IDって、日本版DBSの手続き以外にも使えるの?



はい、使えますよ。
補助金の申請や、e-Govでの電子申請など、さまざまな行政手続きでも活用できます。
一度取得しておくと便利ですので、まだお持ちでない場合はこの機会にぜひ取得してください。
第4章 STEP2|犯罪事実確認の申請フロー(新規採用者)



日本版DBS(こども性暴力防止法)施行後に新しく人を採用するときって、どんな流れで確認するの?
採用前に全部終わらせないといけないの?



基本的には「従事開始までに確認を完了させる」のが原則です。
ただし確認には日本国籍の方で2週間〜1か月程度かかるので、内定を出したらすぐに手続きを始めることが大切ですよ。
また、採用前に事前準備をしておかないと、前科が発覚しても内定取消しができない場合があるので注意が必要です。
確認にかかる時間の目安
犯罪事実確認の結果が出るまでには、一定の時間がかかります。採用スケジュールを組む際には、この時間を見込んでおきましょう。
| 対象者 | 確認にかかる時間の目安 |
|---|---|
| 日本国籍の方 | 2週間〜1か月程度 |
| 外国籍の方 | 1か月〜2か月程度 |
外国籍のスタッフを採用する場合は、特に余裕を持ったスケジュールが必要です。
犯罪事実確認の申請フロー
新規採用者に対する犯罪事実確認は、次の流れで進みます。
| ステップ | 内容 | 誰が行うか |
|---|---|---|
| ① 採用内定・業務委託契約の締結 | 内定通知書等に「重要な経歴の詐称」を内定取消事由、契約解除事由として明記しておく | 事業者 |
| ② 意向確認書面の交付・署名取得 | 犯罪事実確認の対象になること、前科が確認された場合は業務に就けないことなどを書面で伝え、署名をもらう | 事業者 → 採用予定者 |
| ③ 国のシステムで確認申請 | 事業者がシステム上で犯罪事実確認書の交付申請を行う | 事業者 |
| ④ 本人が戸籍謄本等を提出 | 採用予定者が戸籍謄本等の書類をシステム経由でこども家庭庁に提出する | 採用予定者 |
| ⑤ こども家庭庁が照会・確認書を交付 | こども家庭庁が法務省のデータベースを照会し、犯罪事実確認書を事業者に交付する | こども家庭庁 |
| ⑥ 確認書の受領・記録・保管 | 結果を受領し、帳簿に記録して適切に保管する | 事業者 |



戸籍謄本を提出させるって、本人が嫌がったらどうなるの?



戸籍謄本等の提出を拒否した場合は、法定の期限までに確認書が交付されません。
その場合は、こどもに接する業務に就かせることができなくなります。
ですから意向確認書面でしっかり事前に説明しておくことが大切なんです。
確認結果が「前科あり(おそれあり)」だった場合の対応
確認の結果、前科があることが判明した場合は「性暴力のおそれあり」と判断し、防止措置をとる必要があります。
ただし、採用前の事前準備ができているかどうかによって、とれる措置が大きく変わります。
| 事前準備の状況 | 前科が判明した場合にとれる措置 |
|---|---|
| 事前準備あり (募集要項に前科がないことを明示・誓約書で確認済み) | 本人が「前科なし」と虚偽申告していた場合は「重要な経歴の詐称」として内定取消し・懲戒解雇が可能 |
| 事前準備なし (何も確認していなかった) | 前科が発覚しただけでは内定取消しや懲戒解雇が認められない可能性があり、配置転換・業務制限にとどまる場合がある |
「内定取消しできるかどうか」は、採用前の事前準備で決まります。施行日までに募集要項・誓約書・就業規則の見直しを必ず済ませておきましょう。
採用前に済ませておくべき3つの事前準備
前科が判明した際に適切な措置をとれるよう、施行日までに以下の3つを必ず整えておきましょう。
- 募集要項・求人票に「特定性犯罪前科がないこと」を採用条件として明示する
- 誓約書・履歴書等で特定性犯罪前科の有無を書面で明示的に確認する
- 就業規則に「重要な経歴の詐称」を懲戒事由・内定取消事由として定める(就業規則の改正は社会保険労務士に相談を)
業務委託者への確認で必要な契約書の対応
業務委託で働く個人(インストラクター、送迎ドライバーなど)についても、3要件を満たせば犯罪事実確認が必要です。
ただし、業務委託の場合は雇用契約とは異なるため、確認に協力してもらうための条項を業務委託契約書にあらかじめ盛り込んでおく必要があります。
- 犯罪事実確認の対象となること・戸籍謄本等の提出に協力する義務
- 前科が確認された場合は業務に就かせないことができる旨
- 確認を拒否した場合や前科が判明した場合の契約解除条項
- 犯罪事実確認情報の秘密保持に関する条項
既存の業務委託契約書を使い続けている場合は、施行日までに必ず内容を見直してください。契約書の作成・見直しは当センターでもサポートしています。



採用前の準備がこんなに重要なんだね。
就業規則とか契約書の改定って、自分でできるもの?



就業規則の改正(懲戒事由の追加など)は社会保険労務士の専門分野になります。
一方、業務委託契約書や各種規程の作成・見直しは行政書士がサポートできる分野です。
当センターでは規程整備や契約書の見直しをサポートしていますので、お気軽にご相談ください。
自分で業務委託契約書を作成または修正したい方は、以下の記事をご覧ください。
絶対に押さえておきたい条項を6つ解説しています。


第5章 STEP3|現職者の期限管理(分散申請)



今いる職員さんは、いつまでに確認しないといけないの?
施行日から全員一気にやるのは無理だよね?



そうなんです。
全国で対象者が約280万人いるので、一気に申請するとシステムがパンクしてしまいます。
そのため、「分散申請」という仕組みが設けられていて、都道府県ごとに申請する時期が決められているんですよ。
まず「期限」と「割り当て月」の2つをしっかり把握することが大切です。
現職者の確認期限
施行日(2026年12月25日)の時点ですでに働いている職員(施行時現職者)については、一括で確認する必要はなく、法施行から3年以内に確認を完了させれば問題ありません。
| 対象者の区分 | 確認の期限 |
|---|---|
| 施行時現職者(義務対象事業者) | 法施行から3年以内(2029年12月24日まで) |
| 一度確認を受けた者(全員) | 5年ごとに再確認が必要 |
期限の2029年12月24日はあくまで最終期限です。所轄庁から割り当てられた申請対象月に遅れずに申請することが大切です。
民間事業者が日本版DBS(こども性暴力防止法)の認定を取得した場合とは、職員の特定性犯罪前科の確認期限が異なりますので注意が必要です。


分散申請とは何か?
全国の施行時現職者は約280万人にのぼります。これを同じ時期に一斉申請するとシステムへの負荷が集中するため、都道府県ごとに申請時期を分散させる仕組みが設けられています。
認可保育所・認定こども園などの私立系施設については、各都道府県が27区分(27か月分)に割り振られており、事業者はその割り当て月に従って申請を進めます。
- 各都道府県が27区分(27か月)に割り振られる
- 事業者は所在する都道府県の「申請対象月」に申請を行う
- 1か月で申請が難しい場合は、前後1か月を含む最大3か月の範囲内で申請できる
- 所轄庁が進捗を管理し、期限内完了を支援する



自分の園がいつ申請すればいいのかって、どうやって知るの?



各都道府県の所轄庁(保育所であれば市区町村)から通知があります。
具体的な割り当て月が案内されますので、通知が届いたら見逃さないようにしてください。
通知が来てから準備を始めていると間に合わないので、今のうちに職員名簿や対象者リストを整理しておくことをおすすめします。
申請前に準備しておくべきこと
割り当て月が来る前に、次の準備を整えておきましょう。
- 対象となる現職者の名簿を作成・整理する(正規職員・パート・派遣・業務委託・実習生・ボランティアなど全員)
- 現職者に意向確認書面を交付し、署名を取得しておく
- 確認の手続きや戸籍謄本等の提出が必要な旨を職員全員に周知しておく
- みまもろう・こまもろうシステムの権限設定を完了させておく(誰が申請操作を担当するか決めておく)
確認期限内に対応できなかった場合
割り当て月を過ぎても確認が完了していない場合、所轄庁から状況確認や指導が入ることがあります。
また、法定の最終期限(2029年12月24日)を超えても確認が完了していない職員を対象業務に従事させ続けることは原則法令違反となります。
現職員の人数が多い施設ほど、早めの準備が重要です。職員名簿の整理や周知は、今すぐ取りかかることができます。
5年ごとの再確認もスケジュールに入れておきましょう
一度確認が完了した職員も、5年ごとに再確認が必要です。確認完了から5年が経過する前に、再度こども家庭庁のシステムで申請しなければなりません。
施行後に確認が完了した職員については、確認日から5年後の日付を帳簿に記録しておき、再確認の時期を見逃さないようにしましょう。



現職者の分は3年かけてゆっくりやればいいんだね。
でも準備は早めに始めておかないといけないんだね。



その通りです。
特に職員数の多い施設では、意向確認書面の取得だけでもかなりの時間がかかります。
「割り当て月が来てから考えよう」では間に合わないので、今のうちに対象者リストの整理と職員への周知を始めておきましょう。
第6章 STEP4|規程整備(対処規程・情報管理規程)



規程を作らないといけないって聞いたけど、どんな規程が必要なの?
なんか難しそうで…



作成が必要な規程は大きく2種類あります。
ひとつは「こどもを守るための行動指針」、もうひとつは「前科情報を漏らさないための管理ルール」です。
国からひな型が公表されていますので、それをベースに自園の実情に合わせて仕上げていけば大丈夫ですよ。
作成が必要な2つの規程
認可保育所・認定こども園(学校設置者等)が作成しなければならない規程は、以下の2種類です。
| 規程の種類 | ひとことで言うと | 作成義務 |
|---|---|---|
| ① 児童対象性暴力等対処規程 | 性暴力を防ぎ、疑いが生じた際にこどもを最優先で守るための「行動指針」 | 義務(学校設置者等) |
| ② 情報管理規程 | 前科情報という極めて機微な情報を、一滴も漏らさないための「管理ルール」 | 義務(学校設置者等) |
犯罪事実確認の申請前に、情報管理規程を作成してこども家庭庁へ提出する必要があります。規程が未整備のまま申請はできません。
① 児童対象性暴力等対処規程に盛り込む内容
この規程は、性暴力が起きないよう防ぐための仕組みと、万が一疑いが生じた際に迅速に対応するための手順を定めるものです。
| 盛り込む項目 | 具体的な内容 |
|---|---|
| 定義 | 「児童対象性暴力等」と「不適切な行為」(性暴力には至らないが前兆となる行為)の範囲を明確に定める |
| 実施体制 | 疑いを把握した際の報告ルート、対応責任者・チームの設定と周知 |
| 防止措置 | 前科が確認された場合や疑いが生じた場合に、当該従事者を対象業務から外す措置の手順 |
| 調査の手順 | こどもの人権に配慮しながら公正・中立に事実確認を行う手順、警察・児童相談所等との連携 |
| 被害児童の保護・支援 | 被害児童の安全確保、専門機関(ワンストップ支援センター等)への紹介、保護者への誠実な対応 |
「不適切な行為」には、こどもと私的なSNSを交換すること、放課後に二人きりで会うこと、私物スマートフォンで撮影することなどが含まれます。曖昧にせず、具体的に列挙することがポイントです。


② 情報管理規程に盛り込む内容
前科情報は極めて機微な個人情報です。漏えいした場合は1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金という厳しい刑事罰が科されます。
情報管理規程は、4つの観点から管理措置を定めるものです。
| 4つの管理措置 | 具体的な内容の例 |
|---|---|
| 組織的措置 | 管理責任者・担当者の設置、取扱記録の作成、漏えい発生時の報告体制の整備、定期的な自己点検 |
| 人的措置 | 担当者への研修・意識啓発、就業規則への秘密保持義務の盛り込み、退職時の誓約確認 |
| 物理的措置 | 情報を閲覧する区域の限定・施錠管理、PCや書類の盗難防止(施錠キャビネット等)、廃棄時のシュレッダー処理 |
| 技術的措置 | パスワード設定・アクセス制限、ウイルス対策ソフトの導入・最新化、通信の暗号化 |
情報管理規程のひな型は3種類ある
国からは、事業所の規模や運用方法に応じた3種類のひな型が公表されています。
- ひな型① 責任者1名のみが閲覧・システム外の記録保存なし(最小規模向け)
- ひな型② 責任者を含む複数名が閲覧・システム外の記録保存なし(標準的な規模向け)
- ひな型③ 責任者を含む複数名が閲覧・システム外にも記録保存あり(記録管理が必要な規模向け)



うちの園はどれを使えばいいの?



複数の担当者が情報を確認する予定であれば「ひな型②」、情報をシステム以外にも記録・保存する必要がある場合は「ひな型③」が基本になります。
園の規模や運用体制によって最適なひな型が変わります。
ひな型をそのまま使うだけではなく、「●●長」「責任者氏名」などを自園の実情に合わせて書き換える作業が必要です。
規程整備のスケジュール感
2つの規程は施行日(2026年12月25日)までに完成させておく必要があります。
ひな型をベースに作成するとはいえ、内容を理解した上で自園の実情に合わせて書き換える作業には一定の時間がかかります。また就業規則の改正(懲戒事由の追加など)が同時に必要になることも多く、社会保険労務士との連携が求められる場面もあります。
- 国のひな型をダウンロードして内容を確認する
- 自園に合ったひな型(別紙①②③)を選ぶ
https://www.cfa.go.jp/policies/child-safety/efforts/koseibouhou - 責任者・担当者・報告ルートなど自園の情報を書き込む
- 就業規則に「不適切な行為」の懲戒事由を追加する(社労士に相談)
- 完成した規程を職員に周知し、研修を実施する
規程を「とりあえず作った」だけでは不十分です。内容を職員全員が理解し、実際に機能する体制を整えることが大切です。



規程づくりって、ひな型があっても自分でやるのはちょっと不安だな…



そうですよね。
特に「不適切な行為」の定義の書き方や、自園の報告ルートの設定など、迷いやすいポイントがいくつかあります。
当センターでは、ひな型をベースにしながら、実際に使える規程に仕上げるお手伝いをしています。
まずはお気軽にご相談ください。
第7章 STEP5|職員研修の実施と記録



規程を作ったら終わりじゃないの?
研修もやらないといけないの?



規程を作るだけでは不十分で、職員全員がその内容を理解して動けるようにしておかないと意味がないんです。
法律でも「従事者向け研修の実施」が求められていて、実施した記録を残しておく必要があります。
国から研修教材が公表される予定ですので、それを活用しながら計画的に進めていきましょう。
実施が求められる研修の種類
こども性暴力防止法では、複数の対象に向けた研修の実施が求められています。
| 研修の種類 | 対象者 | 実施時期の目安 |
|---|---|---|
| ① 従事者向け研修 | こどもに接する業務を行う全職員(正規・パート・派遣・業務委託含む) | 国の研修教材公表後、速やかに |
| ② 情報管理担当者向け研修 | 前科情報を取り扱う責任者・担当者 | 国の研修教材公表後、速やかに |
| ③ 事業者向け研修 | 園長・理事長・施設長など事業者自身 | 国の研修教材公表後、速やかに |
国からの研修教材は2026年4〜5月頃に公表される予定です。公表されたら速やかに研修計画を立てて実施しましょう。
従事者向け研修で伝えるべき内容
従事者向け研修では、少なくとも以下の内容を職員全員が理解できるよう伝える必要があります。
- 犯罪事実確認の対象になること・戸籍謄本等の提出が必要なこと
- 前科が確認された場合や戸籍謄本等を提出しなかった場合、こどもに接する業務に就けなくなること
- 「児童対象性暴力等」と「不適切な行為」の範囲(具体的な行為の内容)
- 疑いを把握した際の報告ルート(誰に・どうやって報告するか)
- 前科情報の取り扱い方と、漏えいした場合の罰則
- こどもや保護者が相談できる窓口の設置と周知



研修って、毎年やらないといけないの?



着任時と定期的な実施が求められています。
特に情報管理担当者向けの研修は、着任時だけでなく、人事異動が多い時期などにも繰り返し行うことが推奨されています。
年1回の定期研修として計画に組み込んでおくのが現実的ですね。


研修記録の保管が必要
研修を実施した際は、実施記録を作成して保管しておく必要があります。所轄庁への報告や、万が一問題が起きた際の対応記録としても重要です。
- 研修の実施日時・場所
- 研修の内容(テーマ・使用した資料)
- 参加者の氏名・役職
- 講師の氏名(外部講師を招いた場合)
- 参加者のサインまたは確認署名
こどもと保護者への周知・啓発も忘れずに
職員への研修と並んで、こどもや保護者への周知・啓発も求められています。
具体的には、次のような対応が必要です。
- 相談窓口を設置し、こどもや保護者が気軽に相談できる環境を整える
- 相談窓口の存在を園だより・掲示物・ウェブサイトなどで周知する
- こどもが「いやなことはいや」と言えるよう、年齢に応じた性暴力防止の伝え方を工夫する
相談窓口は「設置するだけ」では不十分です。保護者やこどもが実際に相談しやすい雰囲気づくりや、窓口担当者への対応トレーニングも合わせて行いましょう。
研修計画を立てるうえでのポイント
研修を「やりっぱなし」にしないために、次のポイントを押さえておきましょう。
- 国の研修教材が公表されたらすぐに入手し、内容を確認する
- 年間スケジュールに研修日を組み込んでおく(着任時研修と定期研修)
- パートや派遣・業務委託の方も含めて全員が受講できるよう複数回実施を検討する
- 研修記録を残し、受講者名簿を整備する
- 法令や規程が変わったときは、内容を更新して再度実施する



研修って、自分たちだけでできるもの?
外部の人を呼ばないといけないの?



国が公表する研修教材(動画・スライド等)を使えば、外部講師なしで実施することも可能です。
ただ、「どう伝えればいいかわからない」「自園の規程と連動した研修にしたい」という場合は、外部専門家のサポートを受けるとスムーズです。
当センターでも研修の企画・実施サポートを行っていますので、お気軽にご相談ください。
第8章 施行前・施行後の対応チェックリスト



ここまでいっぱい出てきたけど、結局うちの園は何をすればいいの?
ひとまとめで確認できると助かるな。



では、認可保育所・認定こども園がやるべきことを、施行前と施行後に分けてチェックリストにまとめましたよ。
印刷して手元に置いておくと便利ですよ。
【施行前】今すぐ〜2026年12月24日までにやること
- GビズIDプライムを取得する(目安:2026年4月末まで)
印鑑証明書を用意して郵送申請。審査に2〜3週間かかる - 事業者情報を所轄庁に登録する(目安:2026年4〜6月)
GビズID取得後、施設・事業所の情報を所轄庁に届け出る - 対象となる従事者の範囲を確定する
正規職員・パート・派遣・業務委託・実習生・ボランティアを含め全員リストアップ - 現職者に制度の内容を周知する
犯罪事実確認の対象になること・戸籍謄本等の提出が必要なことを説明する - 募集要項・求人票に「特定性犯罪前科がないこと」を採用条件として明示する
- 誓約書・履歴書等で特定性犯罪前科の有無を書面で確認する仕組みをつくる
- 就業規則に「重要な経歴の詐称」を懲戒事由として追加する(社労士に相談)
- 業務委託契約書に必要な条項を追記する(性犯罪前科確認・契約解除条項等)
- 児童対象性暴力等対処規程を作成する
国のひな型をベースに、自園の実情に合わせて仕上げる - 情報管理規程を作成する(ひな型①〜③から選択)
完成後はこども家庭庁へ提出する - こまもろうシステムの権限設定を完了する(2026年12月中旬までに)
誰が申請操作を担当するかを決めて設定する - 国の研修教材が公表されたら、従事者向け研修の計画を立てる
【施行後】2026年12月25日以降にやること
- 新規採用者の犯罪事実確認を、従事開始前に申請する(随時)
確認完了まで日本国籍で2週間〜1か月、外国籍で1〜2か月かかる - 現職者の分散申請スケジュールを確認し、割り当て月に申請する(3年以内)
所轄庁から割り当て月の通知が届いたら見逃さない - 従事者向け研修を実施し、記録を保管する
着任時研修と年1回の定期研修を計画に組み込む - 情報管理担当者向け研修を実施する
着任時および人事異動の多い時期に繰り返し行う - 相談窓口を設置し、こどもや保護者に周知する
- 性暴力事案の疑い発生時の報告・対応ルールを策定・周知する
- 確認が完了した従事者の「5年後の再確認日」を帳簿に記録しておく
- 年次報告の準備・提出を行う



こうやってリストにしてもらうと、やることが整理できてすっきりした!
でも、これを自分たちだけで全部こなすのはちょっと大変そう…



そうなんです。規程の作成・就業規則の改正・研修の企画から記録管理まで、専門的な知識が必要な作業が多く含まれています。
「人手が足りない」「何から手をつければいいかわからない」という場合は、ぜひ当センターにご相談ください。
貴施設の実情に合わせて、全面的にサポートします。
日本版DBS(こども性暴力防止法)の対応はお任せください


こんなお悩みはありませんか?
- 日本版DBS(こども性暴力防止法)の制度開始にあたり、何から手をつければいいのかわからない
- 規程や就業規則の作成・改正を任せられるスタッフがいない
- GビズIDの取得からシステム登録まで、手続きを代わりにやってほしい
- 職員研修の企画や実施のサポートをしてほしい
- 施行後の記録管理・年次報告についても継続的に相談できる窓口がほしい
このようなお悩みをお持ちの理事長、園長、施設長、事務長の方は、ぜひ当センターにご相談ください。
当サポートセンターがお役に立てること
- GビズID取得支援 申請書類の準備から郵送手続きまでサポート
- 2つの規程の作成支援 ひな型をベースに、自園に合った規程を一緒に仕上げる
- 就業規則・採用書類の見直しサポート 社労士と連携した対応が可能
- こども家庭庁のシステムへの申請代行 システム操作から申請まで一貫サポート
- 職員研修の企画・実施サポート 国の教材を活用した研修の設計・進行をお手伝い
- 施行後の継続サポート 年次報告・5年ごとの再確認管理など運用フェーズも対応



貴施設の実情をしっかりヒアリングしたうえで、最適なサポートをご提案します。
まずはお気軽にご相談ください。
教育施設: 幼保連携型認定こども園、認可保育園、認可外保育施設、学習塾、スポーツクラブ、ダンススクール、音楽教室、英語教室、プログラミング教室、野球教室、サッカー教室、スイミングスクール、体操教室、武道教室、ボーイスカウト、ガールスカウト、チアリーディング、バレエ教室、ピアノ教室、ギター教室
福祉施設: 児童発達支援センター、児童発達支援事業所、放課後等デイサービス、児童養護施設、乳児院、障害児入所施設
医療・保健: 小児科医院、心理カウンセリング施設
その他: こども食堂、児童図書館施設、学童保育、キャンプ施設、など。
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